伊豆大川温泉にある全室源泉かけ流し露天風呂付の宿「いさり火」から
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伊豆地方でも多くの紫陽花を見かけるようになりました。
現在、お隣伊豆高原の無料ギャラリー「りんがふらんか城ヶ崎文化資料館」では、今が旬の紫陽花をテーマにした「あじさい展」が開催中です。
(昨年の様子はこちらから→2022 あじさい展 )
伊豆在住のアーティストを中心にしたコラボ展で、敷地内で育てられた紫陽花をはじめ、絵画や写真、アジサイのキャンドル、ステンドグラス、とんぼ玉などさまざまな紫陽花の姿を楽しむことができます。伊豆高原駅から徒歩10分ほどですので電車でお越しの方もアクセスも良好です。梅雨の時期ならではのアートをぜひお楽しみくださいませ。
「あじさい展」
りんがふらんか城ヶ崎文化資料館 伊東市八幡野1156
入場無料 駐車場無料
10:00~16:00(月・火定休)
さて、そんな資料館の館長・平澤哲さんは、実は紫陽花の研究者でもあり、なんと城ヶ崎海岸自生種の「城ヶ崎」をはじめ、「ヤマトアジサイ(古代紫)」、「磯万度(いそまんど)」、「磯の滝」といった品種を発見した方でもあります。
平澤さんのあじさい研究のページ
資料館の広大な敷地には、平澤さんが研究のために伊豆の各地で採取し、育てたたくさんの種類の紫陽花が所狭しと咲いています。
紫陽花といえば、まんまる手鞠のようなテマリ咲きの品種を思い浮かべる方も多いと思いますが、伊豆半島ではガクアジサイが多く自生していています。
ガクアジサイは、中心の花の周りを大きな花のように見える「ガク」が縁取っている品種です。額縁のように咲くことから、または、ガクが目立つのでガクアジサイと呼ばれます。
ガクアジサイは主に南伊豆から神奈川、東京、千葉周辺まで、また、伊豆諸島から小笠原諸島まで分布していて、特に伊豆半島の東海岸、熱海から南伊豆、松崎町にわたり、青紫色の花を咲かせるガクアジサイが自生しています。
その中でも城ヶ崎海岸は、世界にも誇るガクアジサイの自生地で、特に多彩な花を咲かせています。発見されたアジサイは、ヨーロッパに渡り、園芸種に品種改良され、今日世界中で栽培されています。
平澤さんが発見された品種の他にも、「伊豆の華」、「磯笛」といった品種も発見されています。
一方、海岸から離れた山林付近では小型の白花を咲かせるアマギアマチャ(天城甘茶)が自生しています。野生みのあるヤマアジサイの一種で、伊豆半島のヤマアジサイといえばではこのアマギアマチャを指します。ガクアジサイなどに比べて葉が細く、厚みが薄く、名前の通り葉っぱに甘みがあり、発酵させた茶葉で甘茶として飲まれます。
そんな東海岸と山林のちょうど中間の人間が暮らしているあたりでは、ガクアジサイとヤマアジサイ(アマギアマチャを含む)の自然交雑種がたくさん生まれています。
りんがふらんか城ヶ崎文化資料館と、ニューヨークランプミュージアム&フラワーガーデンでは、こうした城ヶ崎原産のガクアジサイをはじめ、たくさんの種類の紫陽花を鑑賞することができます。
また、両施設では、現在、紫陽花の「城ヶ崎」をテーマにしたショートムービー企画も開催中です。
ぜひこの機会に訪れてみて、自分好みの紫陽花を見つけてみてください。